家族が急に入院になったら。。。事前に家族で共有しておいてほしいこと【前編】

日常

皆さんは家族が急に体調を崩して、そのまま入院することに。って経験ありますか?

今はなくても、いつそんな日が来るかわかりません。なので、元病棟看護師の私が、家族で事前に共有しておいてほしいことを伝えます。

この記事を機会に一度家族で話し合いをしてもらえたら嬉しいです。

それはなぜか。入院後、看護師は家族からも患者のことについて教えていただく機会があるのですが、たまに全然わからない。そんな方もお見かけするからです。

また、ただでさえ心配な中で、「普段の薬は?」「アレルギーはありますか?」「お家ではどのくらい動けていましたか?」と聞かれると、すぐには答えられないこともあると思います。

私は整形外科病棟で働いてきた中で、ご家族から教えてもらう「普段の様子」が、入院中のケアや退院の準備につながる場面を経験してきました。

今回は、手術の有無にかかわらず伝えてほしいことと、手術がある場合に追加で確認したいことをまとめます。

全部を覚えておく必要はありません。いざというときに、分かるところから伝えるための参考にしてもらえたらうれしいです。

この記事について

この記事は、整形外科病棟での看護経験をもとに、主に成人〜高齢者の入院を想定して作成しています。

病院・診療科・病状によって、確認する情報や必要な準備は異なります。小児では対応が異なるため、この記事をそのまま当てはめず、受診先に確認してください。

個別の治療や薬、飲食などについては、担当の医師・看護師・薬剤師の指示に従ってください。

まずは受診の判断。緊急性が高いときは119番

まずは家族が体調を崩した時の救急の判断についてです。

どのようなことがあれば救急車をと言うのは以下の判断基準が一般的に言われています。

そして、救急車が到着した時、救急車を呼ぶ時に家族の症状を伝える時に焦る人もいるのではないでしょうか。

「呼びかけに返事をするか」「普段のように話せるか」「息が苦しそうではないか」「顔色が悪い、冷や汗が出ているなどの変化がないか」。

いつもの姿との違いを、そのまま伝えてください。確認のために無理に立たせたり、歩かせたりする必要はありません。

次のような症状は、相談電話を待たず119番へ。

  • 呼びかけても反応がない、意識がはっきりしない
  • 急に息苦しくなった、呼吸が明らかにおかしい
  • 突然の激しい頭痛、強い胸の痛みや圧迫感
  • 急に片側の手足に力が入らない、顔がゆがむ、ろれつが回らない→脳梗塞の可能性
  • 突然の激しい腹痛、強い腹痛が続く、大量の出血がある

「話せる」「少し動ける」だけで、緊急性が低いとは判断できません。

上の例にない症状でも、明らかに様子がおかしく、緊急だと思うときは119番に連絡してください。[1]

呼びかけに反応がなく、普段どおりの呼吸がない、または呼吸の判断ができない場合は、すぐに119番通報とAEDの手配をし、電話の指示に従って胸骨圧迫を始めてください。

あえぐような不規則な呼吸は、普段どおりの呼吸とはみなしません。

脈や鼓動を確認しようとして、通報や応急手当を遅らせないことが大切です。[2]

救急車を呼ぶか迷うときは、相談先を頼っていい

「いつもと違うけれど、救急車を呼ぶほどなのかな」「今すぐ受診したほうがいい?」と迷うときは、救急相談窓口を頼ってください。

代表的な窓口が**救急安心センター「#7119」**です。

ただし、実施地域・対象年齢・受付時間は地域によって異なります。お住まいの地域の窓口を確認し、スマートフォンの連絡先に登録しておくと、いざというときに探す手間を減らせます。[3]

名古屋市内にお住まい・滞在中の方

救急安心センターなごや:#7119

短縮番号につながらない場合:052-951-7119

24時間365日対応。対象は概ね15歳以上です。緊急性が高い症状は、直接119番へ。[3・4]

例えば、急な片足の腫れや痛みも、そのまま放置せず早めに医療機関へ相談したい症状です。息苦しさや胸の痛みを伴う場合は119番に連絡してください。[1・5]

電話では、「いつから」「どこが」「どんなふうに」「今はどうなっているか」を分かる範囲で伝えましょう。

うまく説明できなくても大丈夫。質問に沿って答えていけばかまいません。

「迷惑かもしれない」と、家族だけで抱え込まなくていいんです。相談することも、大切な人を守るための行動だと思います。

入院となった場合に、病棟看護師に教えてほしいこと

1.アレルギーと、過去に出た症状

まず優先して知りたいのが、アレルギーや、薬・消毒薬などで具合が悪くなった経験です。

特にアレルギーとして、病院側が確認したい優先度の高いアレルギー項目は一般に以下のものがあります。

  • 飲み薬・注射薬・造影剤など
  • アルコール消毒液、ポビドンヨードなどの消毒薬
  • 天然ゴム・ラテックス製品
  • 果物を含む食べ物
  • テープやばんそうこうなどでの強い皮膚トラブル

病院では消毒薬を使う機会があり、手袋や採血時に腕を締める駆血帯などにも、素材の確認が必要な場合があります。

「この消毒液で赤くなる」「ゴム手袋でじんましんが出た」といった情報が、安全な物品選びにつながります。

バナナ・キウイ・アボカド・栗などへのアレルギーは、ラテックスアレルギーと関連することがあります。

ただし、**果物アレルギーがある人全員に、ラテックスアレルギーがあるわけではありません。**自己判断せず、食べ物のアレルギーもそのまま伝えてください。[6]

伝えるときは、原因の名前だけでなく、**「何を使って、どんな症状が出たか」**が大切です。

「赤くなった」「全身にじんましんが出た」「息苦しくなった」など、覚えている範囲で十分です。アレルギーなのか、副作用や刺激による反応なのか分からなくても、その経験を知らせてください。[7]

ご家族が把握していない場合は、「ありません」ではなく「今は分かりません」と伝えてもらって大丈夫です。

2.治療中の病気、過去の大きな病気や手術

今回の入院理由とは別の病気も、治療や薬の選び方に関係することがあります。かかりつけの病院と一緒に、分かる範囲で教えてください。

具体的には以下のものなどは特に診療科拘らず関係してくると思いますので、伝えてもらえると助かります。他のものも念の為伝えておくと安心でしょう。

  • **糖尿病:**普段の治療内容、インスリンの使用、低血糖を起こした経験など
  • **脳梗塞や心臓の病気:**病歴と、「血液を固まりにくくする薬」を使っているか
  • **緑内障:**分かれば病型も。特に閉塞隅角緑内障では注意が必要な薬があります
  • **そのほか:**腎臓・肺の病気、透析、在宅酸素、ペースメーカー、過去の手術(体内金属の有無)など

「整形外科の入院だから、目の病気は関係ないかな」と思わずに伝えてもらえると助かります。

薬の名前まで暗記する必要はなく、お薬手帳や診察券が情報を確認する手がかりになります。[8・9]

3.お薬手帳と、普段使っている薬

手元にあれば、お薬手帳・薬の説明書・普段使っている薬を持参してください。

飲み薬だけでなく、目薬・吸入薬・貼り薬・塗り薬・注射薬も確認したい情報です。市販薬や漢方、サプリメントも伝えましょう。[10]

「病院なら、いつもの薬をすぐに出せるのでは?」と思うかもしれません。

でも、薬の種類や量の確認、医師の指示、薬の準備などが必要です。病院によっては、同じ薬を扱っていないこともあります。

持参した薬を確認したうえで使用する場合もあれば、病院で処方する薬に切り替える場合もあります。

持参すれば必ず早く使えるということではなく、今使っている薬を正確に把握するために役立つと考えてもらうと分かりやすいと思います。[10・11]

薬はできれば元の包装や薬袋のまま持参し、「最後に飲んだ時間」「普段は誰が管理しているか」も伝えてください。

お薬手帳と実際の飲み方が違う場合や、最近中止した薬がある場合も大切な情報です。

**入院中は、持ってきた薬を本人やご家族の判断で飲ませず、必ず病院の確認を受けてください。**飲む時間が近づいて心配なときは、そのことを看護師に伝えましょう。[10]

もちろん、薬を探すために救急車の要請や受診を遅らせる必要はありません。そろわない物は、そのことを伝えて後から相談できます。

後編に続きます

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